素行調査は裁判に勝つ武器となる

素行調査は裁判に勝てる道具の一つ

「探偵」と聞くと、普通の人は「名探偵コナン」や「シャーロックホームズ」、もしくは福山雅治が演じた「探偵ガリレオ」などを思い浮かべるだろう。

日本には難事件を解決する「探偵」というものは存在しないが、実際の探偵は実生活にとても根付いた存在だ。

人は、ある日突然、いきなり面倒事に巻き込まれてしまうことがある。

そのような事例は、昨今の週刊誌にしょっちゅう取り上げられている。

その代表的な例が「離婚訴訟」だ。他にも、結婚詐欺の相談が最近では非常に増えている。

ある人は、どうにかして相手の弱点や落ち度を掴んで離婚して慰謝料や、子供がいる人ならば養育費をもらいたい。

離婚訴訟では相手の不貞やDVなどが理由にされることが多い。

離婚では「婚姻を継続し難い理由」が証明されることが必要だ。

最近の離婚訴訟では、その理由が決定的なものでなくても、「事実的な婚姻関係が破綻しているのならば、婚姻生活が維持できないと認める」という判決も出た。

また、本来はできなかった「有責配偶者」からの離婚申し出も認められることになった。

「婚姻は両者の合意によって成立する」そのことの重みが、裁判所によって認められるようになった。

但し、離婚が可能になっても、慰謝料や養育費については別の話になる。

相手の有責を証明する証拠の有無によって、今後の人生が大きく変わってくるからだ。

まず、裁判となると、弁護士の先生に相談をするのが基本である。

でも、絶対に勝ちたいのならば、それ以外に相手の弱みをしっかりと掴むことが必要ではないか。

その為には探偵や興信所に相手の素行調査を依頼するのが良い。

なぜならば、弁護士の先生では決定的な証拠を探し出すことが困難だからである。

探偵や興信所ならば、それぞれのパターンに応じた調査のノウハウを持っている。

また、相手が「有責配偶者」かどうかの見極めも早い。

そして、子供がいるならば問題になってくる「親権」の手に入れ方などのアドバイスにも気軽にのってくれる。

弁護士の先生であれば、立ち入った具体的なアドバイスは出来ない。

このように法律のこともよく知っているが、具体的な事例に数多く対処している探偵はとても頼りになる存在だ。

また、もっと複雑な法律事件では「横領」というものもある。

刑事事件としても民事事件としても「横領罪」というのは立証することがかなり困難である。

横領というのは、厳密に「その人しか成し得なかった」ということを訴えた側が証明する必要がある。

お金が失くなった時に、その人が会計の担当者だったというだけでは、横領罪は成立しない。

その時、「金庫の鍵を複数人で管理していた」「帳簿の記入を役員であれば誰でも操作することが出来た」「銀行の口座からからの入出金を複数で行っていた」「金庫に入っていない現金が事務所の中に放置されていた」「現金を複数人で扱っていた」などという事実があれば、その相手がかなりグレーな存在であっても、横領を立証することはかなり困難である。

その時に弁護士に相談すると同時に、興信所に素行調査の依頼をすることも重要である。

私的な調査事務所であるので公的な開示依頼は出来ないが、まず何から始めたらいいのかというノウハウは持っている。

例えば、相手の現在の状況について良く知っている人物を探す。それも、相手にわからないような方法で探していく。

そして、

「最近、金回りが良くなった」

「不動産を購入した」

「溜まっていた借金を一括で返済した」

「高価な物(例えば車など)を購入した」

などの情報、つまり外堀を埋めていく。

不動産については「不動産登記法」により公示がされることが原則なので、だれでも住居表示さえ判れば、管轄の法務局で不動産の登記の閲覧(登記事項証明書の請求)をすることが可能だ。

その他の情報は、弁護士の先生にお伝えしたら、合法的に開示依頼などで確認を取ることができる。

あくまでも、相手に知られることがないように証拠を入手して、文字通り外堀を埋めていくことが肝心だ。

そうして証拠を固めて、ある日突然刑事告訴か、民事訴訟をすればいい。

そうすれば、相手は何の準備も証拠隠しも出来ないまま訴訟の日を迎えることになる。

このように、本気で勝ちたいのならば弁護士の先生だけでなく、興信所に素行調査を依頼することも大事なことだ。

もちろん、相談をする中で必要なものは自分でも積極的に揃える必要はある。

訴訟においては「勝ちに行くこと」が一番大事だ。

そのための準備は、慎重に且つ万全にを基本として、調査に関わる興信所の担当者や弁護士の先生との連絡を密にして、追い詰めていく方針で立ち向かわなければならない。