ターゲットは逃がさない!探偵が実践している尾行調査術
もしあなたが探偵という仕事に対して気ままで自由に働ける気楽な稼業という印象を抱いているならば、それは大きな間違いです。
確かに探偵という仕事は会社勤めとは異なる働き方ができる仕事ですが、決して自由で気楽な稼業などではありません。
小説や映画の中では大活躍するシーンばかりが描かれる探偵の仕事ですが、実際には地味で単調な作業も多く、ある意味ではサラリーマンよりも厳しい仕事といえるでしょう。
業務の中でも特に厳しいといわれているのが、尾行調査の業務です。尾行というと何やら胸がわくわくするという方もいらっしゃるかもしれませんが、実際の尾行調査はスリルを味わう余裕などないほど過酷な業務なのです。
素行調査で重要なのは、調査対象となるターゲットに気付かれない事とターゲットを見失わない事です。
探偵の顔をターゲットが知っていることはまずありませんが、何日も続く尾行調査の中で万が一にも顔を覚えられてしまっては調査を継続することが不可能になってしまいます。
ターゲットを見失わないのは、尾行調査の基本中の基本です。
絶対に目を離さないようにするのは大切ですが、ターゲットに接近しすぎると尾行調査がばれてしまう可能性も高まります。15メートルほどの距離を基本にして周囲の状況を見ながら間合いを調整しながら尾行することがポイントになります。
探偵は調査の成功と自身の安全確保のために、様々な工夫を凝らして正体を隠してターゲットを追跡します。
尾行では髪型やメイク以外にも・・・
髪形やメイクを変えて変装をすることも重要ですが、ターゲットに尾行していることを気づかれないために最も重要なことは「街の風景に溶け込むこと」です。
町には雰囲気や個性があり、そこから離れた服装をしていればありきたりな格好であっても周囲から浮いてしまいますから、目立ってターゲットに気付かれてしまう可能性が高くなります。
ビジネス街ならスーツ。
繁華街ならカジュアルな衣装。
行楽地なら旅行用の服装。
といったように、ターゲットがむかうであろう場所に合わせてふさわしい衣装を選ぶと尾行がばれる可能性は低くなります。
ターゲットがどこへ向かうのかわからない場合は、上着の下に雰囲気の異なる服を着用するなどして簡単にイメージチェンジできるように備えておくけば、ある程度臨機応変に衣装をチェンジすることができます。
※関連:現実の探偵の変装術
ターゲットの行動を事前に推測しておくことも重要です。
突然タクシーを拾われてしまったりしたら徒歩での追跡は不可能になってしまいます。
なにか新しい行動を起こすときは、必ず事前に何らかの予兆を示す行動があるはずですから、行き先を確認するだけではなく行動のサインを見逃さないようにすることが尾行調査の成功につながります。