探偵の大人と子供の境界線
探偵に年齢制限はなく、10代の若者から高齢者まで存在する
「軽い人物」という表現をされて快く思う方は少ない事だろう。
その逆に「あの人、重いよね!」とバカ真面目な人物と思われる事も快く思えない表現である。
突然このような人からの思われ方を考えついた訳ではなく、普段から自分が周囲にとっている言動がどのように評価されるか?が気になってお話ししている次第である。
私は探偵を職業としている為、少々の事ではリアクションしない無反応な人物でおもしろみに欠けた人物であると自己評価している。
これは私が探偵だからという訳ではなく、私個人の性格が多くを占めていると考えた方が常識的である。
同じ探偵業をしている知人でも「オーバーなリアクションをする性格」の人物も知っているからに他ならない。
時折、同業者のなかに稀に存在する「目立ちたい空気」を醸し出す人物は得体の知れない存在で不気味である。
探偵は世間の裏方的職業で表舞台に立つことなど皆無であるにもかかわらず、「自己アピールがスゴイ」人物が同業に存在する。
そんな人物が何故探偵をしているのか?探偵業界の七不思議である。
私は幼い頃から真面目でまがった事が嫌いである。
性格上そういう見られ方や言動もそれ相応な受け止められ方をして生きてきた経緯がある。
どちらかと言えば一本気な性格で「重たい性格」である。
軽くいい加減に全てを受け流す行為は得意では無く不器用な性格でもある。
恋愛に関して言えば全くと言ってよいほど奥手であり、自分から相手に告白など一度もした事が無いのである。
自ずと恋愛経験は乏しい人生であり、人の恋愛にアドバイスなど恐れ多いと常日頃から考えている。
大人になると、本当に思っている事をストレートに相手に伝える行為にはリスクが存在することに気がつく。
文頭に書いた「軽い」や「重い」などが良い例であり、表現は受けとめる人物の感情や考え方で「良くも悪くもとれる」のである。
いかに相手にはまった表現や言葉であっても、控える事が常識であり大人の選択なのである。
依頼人と探偵の関係を例えにしてみても、大人な探偵としての振るまいが無ければ依頼人のフォローなど現実的に困難なのである。
探偵として最低限必要とされる「大人と子供の境界線」が存在するならば、探偵である自分は二の次であり、依頼人を最優先することであろう。
この感情が成立していない探偵と依頼人の関係性は極めて不安定と言えるのです。